前略
今回の紅白がとても良かったとしても、だからといって前回までの紅白を否定するこたぁないんだぞ。
の館長です。
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音楽ジャーナリストは、その専門的な見地から……
全編を通して、話題性やエンタメ性よりも歌の力が記憶に残った『紅白』だった。
無観客ということこそ異例だったが、実は原点回帰とも言える番組構成だったのではないだろうか。
お祭り騒ぎの賑やかしに頼ったエンタメ路線ではなく、歌と演奏にフォーカスをあて、ヒット曲を通して1年を振り返る『紅白』は、コロナ禍が収束した後も是非続けていってほしいと思う。
……こうおっしゃってますが、それはちょっと違うと思う。
(「違うと思う」というのは、もちろん僕は音楽ジャーナリストじゃないので、あくまでも素人目線、というか、一級紅白観覧士(自宅部門)としての意見でしかありません)
もともと紅白は “歌を聴かせる” ことより、お祭りの意味合いが強かったはず。
歌を聴かせる番組なら他にあると思うし、無いなら他に作ってくれよと思う。
紅白は別物よ。
幅広い世代が観るゆえ、各世代に支持される歌手をまんべんなく出場させることになり、自主的には知り得ないような歌手や、知らなかったヒット曲のことも否が応でも知ることになる――。
いわば “全国区の歌手” になるためのお披露目会。
そのお披露目会を盛り上げる(ときに盛り下げる)ために、必要な(ときに不必要な)演出や、面白おかしい(ときにうざったい)小芝居を交えて進行する――。
カッコ内のようにマイナスに受け取るか、それともNHKの企図どおりプラスに受け取るかは、それこそ人によるところで、さすがに近年は僕でさえマイナス演出が増えてきたと感ずるところはあった。
でも、それが紅白さ。
いい加減に観るくらいでちょうどいい、大晦日の行事の1つさ。
真剣にテレビにかじりついて歌に耳を傾ける番組が、大晦日のご家庭のこの時間帯にふさわしいかどうかは、僕としては甚だ疑問だ。
とかなんとか言いましたが、今回もわりと真剣にかじりついて観ましたので、感想をぐだぐだと綴っていきたいと思います。
2020年 第71回 紅白歌合戦オープニング 司会・総合司会・スペシャルゲスト
ウッチャンは好きだけど、もういいかな? そろそろ別の人が欲しい。
桑子アナはどうも昔っから苦手。
紅白では存在感も必要性も無いと思うので、総合司会は1人でいい。
二階堂ふみ、すげー。
もうこの道20年のベテランって感じの落ち着きっぷり(に見えた。内心は違うかもしれないけど)。
大泉洋は盛り上げに徹してる感じで、ときどき虚しくこだますることもあった印象。
ネット上では「サブちゃん不要論」も見かけたけど、それは違うと思うなぁ。
「今の子たちの美しさ、リズム感のよさ、歌の巧さ、最高!」
「日本のために、と思って歌ってた当時の私たちの紅白。
最近の若い人たちは世界を歌ってます。
若い人たちどんどん羽ばたいていってもらいたいなぁ、と思います」
……などと言ってらして、サブちゃんもかなり気を遣ってらしたと思うよ。
今ごろ担ぎ上げられてスペシャルゲストなんかやらされて、戸惑いもあったんじゃないかなぁ~ と思った。
ただ、こんな出演のしかたではなく、サブちゃんにはちゃんと『まつり』を歌ってもらわにゃいかん。
そうでないと僕の1年は終わらないし僕の1年は明けないんだ。
審査員ルームの進行役が山里亮太なことにいきなり冒頭からちょっと冷めてしまった。
木村花さんの件では、例の「花が鼻につく」動画とか、下記の件とか、僕は許してないから。
僕が許さなくても何の影響もないけど、僕は許さないから……。
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徹子さんをあんまり長時間・遅くまで働かせないでほしいなー、って思ったけど、ここに座りっぱなしってことはないよね?
「楽しみにしてる歌手」が NiziU って、ホントなの??
J.Y. 徹子なの??
『パプリカ』にも Foorin にも罪はないけど、すげー “今さら” 感だった。
1年経っただけでこんなにも陳腐化しちゃうのは、それだけ流行ったってことなのね。
子供たち、成長しちゃってるし……。
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この方、寡聞にして存じませんでした。ここで知ることができて良かった。(これが前述した “お披露目会” たるゆえん)
ものすごく上手くて、後頭部をカラオケマイクでガツーンとやられた気持ちになった。
その後、YouTubeに『inside you』の THE HOME TAKE を聴きにいって、素の上手さにさらにガツーンとやられた。(今度はカラオケルームのマラカスで)(いずれにしても大した物じゃないな)
こういう天才が存在するのね……。
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いつも言ってて申し訳ないけど、秋元系グループの歌う一人称「僕」の歌がどーしても、何年経っても、苦手でいけない。
あと、後述する乃木坂46もしかり、この子たちに「Wow Wow」とか「Yeah Yeah」は合わない気がする。(あくまでも僕と僕の親戚一同の感想です)
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この子たちもせっかく「欅坂」から変わったのに、芸風が変わんなくてもったいない。
ただ、衣装はとても良かった。
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見た瞬間、「あれ!? また減ってる!」って思った。
1名、休養中だったんですね。
このグループは、城田優の妹さんの脱退以降、メンバー脱退についてはいい噂を聞かないので、いつもモヤモヤしながら見てる。
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YOSHIKI プロデュースの『Imitation Rain』
まあ、とかく YOSHIKI は紅に染まりがち。
いまだに僕は「シックストーンズ」って、いったん脳内変換されてしまう。
オッサンにとって「ストーンズ」っていうと、あの「ストーンズ」なわけですよ。
亡きジャニーさんは「グループ名を略されないようにストーンズに変えた」とのことだけど、「キンプリ」や「キスマイ」は略されてるよなぁ……。
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出たよ、フワちゃん。
この人がウケてる理由はとても分かるけど、見たいか見たくないかで言ったら……拝見したくない。(敬語)
水森かおりは一昨年に本物を見たので思い入れが多少あるのだけど、これは水森かおりにとってプラスだったのだろうか? という疑問は少し残った。
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純烈が猛烈に紙吹雪を食べてた。
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桑田佳祐が23年ぶりに楽曲提供した曲を歌うのは、坂本冬美。
桑“畑”佳祐さんからのメッセージ。
「骨までしゃぶって私をイカせた ねぇ あなた」
……なんて歌詞を普通にNHKで聴ける時代なんだなぁ~ と、おじさんちょっと感慨深いものがありました。
1996年に出場したウルフルズが、『ガッツだぜ!』の歌詞、
「モテたい ハメたい ナンパされたい」
を、
「モテたい ホレたい ナンパされたい」
に変更させられたことを思うと、だいぶゆるくなってきたんですな。
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『Route246』は、引退したはずの小室哲哉を担ぎ出したわりには期待はずれだったよ、僕にとっては。
前述したけど、この曲の「WOW WOW」は絶望的にこの子たちに合ってない気がする……(あくまでも僕と僕の親戚一同の(略 )
だがしかし、生田絵梨花はとにかく天才だな。こんな人のマネージャーになりたい。
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歌い方が「ぁ゛あなたに逢えるまで~」って、なんか、ねちっこくなってた。
昔の素直な歌い方のほうが好きだなぁ。
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素晴らしかったよ。
ディズニーキャラクターの人たちはさすがプロって思わせる動きだし、二階堂ふみは予想以上にお上手だったし、氷川きよしはお姫様のほうをやりたそうだったし、とっても楽しめた!
可愛かったです。
頑張ッテクダサイ、頑張ッテクダサイ、と J.Y.Park の気持ちで見入っていました。
関係ないけど、靴のヒールの高さがそれぞれけっこう違うのですね。
背丈のバランスをとってるんでしょうか?
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いきなりブレイクして、いきなり紅白に出て、いきなり生でギター1本で歌えるなんて、ものすごいメンタルの強さだなぁ~ と思ったけど、「紅白、僕は何組ですか?」と言ったと聞き、単に、いい意味で頓着しない人なのかもしれんと思い直した。
『香水』の歌詞には「LINE」とか「ドルチェ&ガッバーナ」が登場するので、その扱いにも注目されたけど、すべてそのまま無事に歌われた。
固有名詞問題ですぐ思い出すのは山口百恵の「真っ赤なポルシェ」だけど、これにしたって紅白ではそのまま「真っ赤なポルシェ」で歌われた。(紅白以外では「真っ赤なクルマ」)
紅白歌合戦という場は、固有名詞には寛容なのかもしれない。
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13年連続13回目の出場。もはや安定の Perfume さんだ。
僕はといえば、のっちを目で追いすぎて軽くめまいを起こしていた。
どうだい? キモいだろ? こんなオッサン。
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ここで、次に登場する BABYMETAL を推す宮崎美子さんに話を聞くのだが、どうしても40年ぶりのビキニ写真がついて回る。
というか、きっとビキニがメインで、本当は着物姿の美子さんをワイプにしたいのだろう。
BABYMETALは残念でならない。ほんと悔しい。
もっともっと彼女たちの魅力が伝わる手段があったろうに、もったいない。
再三、言ってるように、ここは BABYMETAL を知らなかった人に向けた “お披露目” の場も兼ねているんだから、もっと何か方法はあったでしょう。僕は思いつかないけど(僕の仕事じゃないし)。
いや、第一、曲はこの『イジメ、ダメ、ゼッタイ』で良かったの?
僕はビギナーなファンだから詳しくは分かんないけど、そんなビギナーにも響きやすいのは『メギツネ』のほうじゃないかな? って思ったんよ。
『イジメ、ダメ、ゼッタイ』をNHKで披露すると、なんかそういうイジメ撲滅キャンペーンの企画モノに受け取られない?(現にうちの家族にはそう思った者がいた)
彼女らの象徴的な「フォックスサイン」のことも考えると、初出場の曲は『メギツネ』が最適だったのではないかと、僭越ながら申し上げる次第。
あと、願わくば、YUIMETALがいるうちに、神バンドの藤岡幹大氏が存命のうちに、紅白での晴れ姿を拝見したかった。
こればっかりは詮方無いことですが……。
でも、YUIMETALがいないからこそ、今回は岡崎百々子ちゃんが出られたんだし……。
そんな悲喜こもごもを抱えながら観ておりました。
BABYMETALの2人とともにパフォーマンスを見せた岡崎百々子。
お笑い芸人・博多華丸の娘としても知られる彼女。
華丸さん、「よその子とゴーヤは育つのが早い!」ってよく言ってたけど、お宅の娘さんももうこんなに立派に育って紅白にもお出になられて……。
岡崎家の大晦日はとても幸せなものになりましたね!
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『筒美京平 トリビュートメドレー』というわりに2曲ぽっちってのは寂しいかぎり。
『誘われてフラメンコ』『洪水の前』『あなたがいたから僕がいた』
……この3曲も、少しでいいから(たくさんがいいけど)加えるべき!
本気のトリビュートを見せてくれ!!
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JUJUさんは、気のいい歌ウマな近所にいそうな(でも絶対いない)姐さんって風情がとてもいい。
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最初、本物キターーーッ! って感激しかけたけど、違うって分かったとたん、不気味の谷現象っつーか、もう気味悪くしか感じなくなってしまった。
どうしてこんな出場のしかたをしたんだろう?
姿を見せるならちゃんと見せる、見せないのなら今までどおり見せない、というほうが良かった。
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嵐への思い入れが強いわけじゃないけど、これで嵐の紅白は見納めかと思えば、ちょっと寂しさもあった。
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2020年は、『鬼滅』抜きでは語れない年だった。よね?
僕の80歳代の飲み友だち I野さんが、もう1人の友だち N山さんとうちの母を誘って、映画館に『鬼滅の刃 無限列車編』を観に行ったのを聞いてビックリした。
80歳越えの3人にそこまでさせる『鬼滅』の凄まじさ!
帰ってきた母が「煉獄さん、死んじゃっただよ」なんて言うんだから、ワイ、呆気にとられたよ。
だって、「世界三大 “うちの母が絶対に言わないこと”」の1つなんだから。
(ちなみにあとの2つは「先にシャワー浴びてこいよ」と「今夜は帰りたくないの」です)
『鬼滅』もスゴいけど、僕はI野さんのこと、もともと尊敬するおじいさまなんだけど、ますます尊敬した。
自分が興味が無かったことでも「社会現象なんだから、何がそんなにいいのか観ておこう」となるのが素晴らしい。
年を取るほどそういうことをやらなくなる。
年を取るほどそういうことが必要なんだろうに。
僕もいろんなことに対して、自分からシャッターを閉めることはしないでおこう……などと、LiSAの歌を聴きながら考えていた。なので歌はあまり覚えてない。
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ヒゲダンの歌はどれも難しすぎて歌えないので、僕は満を持して「イレギュラー!」だけ叫んだ。
「イレギュラー!」を叫ぶことは、僕にとってはレギュラーな行為なんだけど、家族にはイレギュラーだったらしく、目をイレギュラーに丸くしていた。
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ここ数年、毎年毎年言ってて申し訳ないけど、三山ひろしには紅白では「歌」でドヤ顔をしてもらいたいものだ。
僕はけん玉を見るのは大好きで、できる人は尊敬するし、けん玉動画なんてずーっと観てられるけど、紅白でギネスチャレンジは見たくない。
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いやもう、なんという歌ウマっ子なんだろうか、ikuraちゃんこと幾田りら!
この人のおかげで女性ボーカルの楽曲をたくさん聴くようになった。
たった20年しか生きてないのにこんな領域にまで行っちゃってるなんて、この人もやはり天才だ。
この『夜に駆ける』に関しては、題材となった小説『タナトスの誘惑』を読んだら愕然とした。
それまで能天気に「♪二人いま 夜に駆け出してく」なんて歌ってた自分を恥じた。恥じ入った。
世が世なら切腹だ。ikuraちゃん介錯頼む! バブー! そっちのイクラじゃない!
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後ろのスクリーンで踊る Perfume がとても可愛い。
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お互いに好き合ってる(特に二階堂ふみは椎名林檎の大ファン)このふたりのやりとりを見てるのが面白かった。
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別にゆずの歌にかぎって言うわけじゃないけど、昔から「ハレルヤ」と「晴れるや」をかけることに違和感があった。
全然気の利いた掛詞じゃないと思うのだ。
そんなことを思ってたら、ちゃんと書いてる人がいた。
■ 「晴れる」と「ハレルヤ」を掛けるのはもうやめにしませんか
まとめると、
「晴れる」と「ハレルヤ」を掛ける行為は
☆主を褒め称えたい気持ちはないのに音が似てるからっていうだけで掛けてるから軽薄
☆音が似てることは昔からみんな気づいてるしカッコよくない。
☆なのにそれをキメで使っちゃってる
のでもうそろそろやめていただきたいと考えております。
もちろん主を褒め称えたい気持ちを持っていたり、さりげなく使用する分にはオッケーです。
もう、およそ同感。
「ハレルヤ」はそんな軽々に扱う言葉ではないだろうし、もっとセンシティブなものではないかとも思う。
Foorinの歌う『パプリカ』にしたって――
日本語での「ハレルヤ」の部分は「Paprika」に変わっている。
宗教的配慮なのかは言明されてないので不明だけど、響きがいいからって安易に使うのも考えものなのかもしれない。
まして「晴れるや」なんて……。
◆
あいみょんが、ひと目見て「寅さん!」なわけですよ。
「今日まで沢山愛してきた」というより「今日まで沢山旅してきた」って感じなのですよ。
案の定、Twitterでも「あいみょん × 寅さん」がトレンドに。
◆
何の集まりかよく分かんなかった。(ごめん)
メンバーの無駄使い。
「世界とひとつになって届ける」というわりには、YOSHIKIの孤独ばかりが浮き彫りになってたりして、まぁ、こういう演出は YOSHIKI は好きそうなのでいいんだけど……。
せっかく『ENDLESS RAIN』歌わせるんなら、Dメロ(?)のとこ、
I awake from my dream
I can’t find my way without you~~~!
ここもちゃんと歌ってもらってさ(というか、ここ “肝” じゃん!)、ここを思いっきり、こここそ思いっきり、SU-METALにシャウトしてほしかったのさ。本人の出番が消化不良だったぶん、余計に。
でもやっぱり『ENDLESS RAIN』は X JAPAN で聴きたいわ。
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相変わらず、聴いててどこまでも気持ちのいいボーカル。
完全に歌ウマ星からやってきた歌ウマ星人。
◆
12年ぶり2回目の出場。なので生で聴きたかったー。
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『津軽海峡・冬景色』とのオルタネートは、もはや様式美。
近年、僕は『天城越え』なら偶数年、『津軽海峡…』なら奇数年、と西暦年を確認する手段にも使っているため、いきなり『能登半島』とか歌われたらパニックになってしまうだろう。(ホントかよ?)
ご本人が嫌にならないかぎりは、この様式美を続けていってほしいと思っている。
ちなみに、大相撲の正代関の祖母の兄の妻の妹の娘が石川さゆりだそうだ。ほとんど他人だ。
正代にとって、母方の祖母の兄の妻の妹の娘が石川だという。二人はともに熊本出身で、互いに遠縁であることも認識していた。
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バックでハマ・オカモトが演奏してたけど、裏番組には父ちゃんが出てるんじゃなかったっけ? いいのけ? って余計な心配しちゃったよ。
ここの歌詞が好き。
「コロナ明けには希望が待ってるんだから生きて踊ろうよ」ってなことを多くの歌手は歌いがちだと思うんだけど、「独りだと諦め」た上で進もうっていうのは、逆に信用できると思った。
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王子様風から妖艶な網タイツになって最後はゴールドで空飛んだ。
どんどん綺麗なお姉さんになってきた氷川きよしだけど、たまには僕の大好きな『虹色のバイヨン』も歌ってほしい。
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宇宙飛行士・野口聡一さんからメッセージがあった。
「いま私は地球上400kmを飛行している国際宇宙ステーションにいます。今年2020年は皆さんにとって大変な危機の年であったと思います。耐え忍ぶ一年だったと思います……」
宇宙ステーションからだと、2020年の地球上のコロナ禍も “他人事” なんだなぁ、と。
“他人事”なんて、言い方は悪いけど、悪く言ってるわけではなくて、僕らにとっては大ごとだけど、広大な宇宙の中ではちっぽけな出来事なんだろうなぁ~ って。
地球からはるか離れた「コロナなんともない星」に住んでる人たちから見たら滑稽にさえ映ってるかもしれない。
いや、滑稽でもいいから、「コロナなんともない星」の人たち、助けてくんないかなぁ。
……などと、聖子ちゃんの歌を聴きながら考えていた。なので歌はあまり覚えてない。(またか!)
つーか、聖子ちゃんはいいかげん前髪おろしたバージョンも見せてほしい。
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“大御所” っぽい歌手が年々減っていくので、ユーミンが出てくるとやはり締まる。
黒いタキシードに、「77億人えがおプロジェクト(発起人:松任谷正隆)」のTシャツ姿で登場。
スモール3の3人がおふざけでなく真剣にやってる様子で好感。
それに、けっこう上手なので見応えがあった。
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これを「圧巻」と言うのだろう。
ベートーヴェンの『田園』の旋律も加わったオーケストラの演奏が、玉置浩二の歌唱をよりいっそう彩り、「これをなにとぞ大トリに!」と思わせるほどシビれた。
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お父さん=大きな背中
お母さん=静かな優しさ
おじいちゃん=無口な強さ
おばあちゃん=可愛い笑顔
……という、ジェンダーバイアスバリバリの歌を今の紅白で歌うのは福山雅治にとってキツかったのではないか? などと気になった。
きっとこの歌唱中、Twitterなどでは批判ツイートも数多く湧いているのではないかと、基本、イケメンの味方はしない僕も福山のこと心配になった。
この歌は10年前の発売だし(とはいえ、10年前でももはやこのジェンダー観は古かっただろうが)、なんといっても結婚情報誌『ゼクシィ』のタイアップだったんだから、この歌詞について福山を責めるのはちょっと違うのではないかな。
この日の演出では、多様な家族観を前提とした「家族」を映し出すよう、『カラフルファミリー』の映像を使うなど、腐心していたように見受けられる。
(archive)3人の親 子育てをめぐる喜びや葛藤の日々 カラフルファミリー |NHK_PR|NHKオンライン
とはいえ、この歌詞で『家族になろうよ』を歌うのは今後は難しいのではないか。(福山ファンの前でだけならまったくOKだろうけど)
あんまりうるさく言われるようなら、
「お父さん」「おじいちゃん」といっても「男」とは限らない。「お母さん」「おばあちゃん」といっても「女」とは限らない。
「お父さん(お母さん)」と聞いてすぐ「男(女)」と決めつけるヤツこそ、ジェンダーバイアスの奴隷なんだ!
……などと強弁した上で歌えばいいと、個人的には思うんですよ。
そもそも、白組=男、紅組=女、という組分けで戦う紅白歌合戦そのものの根底を揺るがすこととなるので、大晦日だけはこの問題には触れないほうが、NHKとしては得策だと思う。
◆
言わずと知れた最強ディーヴァ。
この人を大トリに持ってこられたら勝負あった、ってもんだ。
2,635,200 vs 1,383,180 というダブルスコアに近い大差で紅組の勝利。
この結果に、予想以上に喜ぶ二階堂ふみが可愛らしかった。すごく。とても。
泰然自若とした司会っぷりとは裏腹に、内心ではやはりプレッシャーなど感じていたのでしょう。
大差での勝利に、それらが一気に吹き飛んだ感じだ。
よかったね。おめでとう。
無観客で演出抑えめで開催したぶん、歌声勝負になったのだとすれば、数々の「天才」を突きつけてくる紅組が圧倒的優位になるのは、僕の中では自明の理。
この日の紅組は最高でした。
着物に着替えてきた聖子ちゃんに対し、あいみょんは頑なに寅さん。
帝釈天で産湯をつかいすぎ!!
やっぱり、のっち可愛い! って思ったら、東京事変の1番右の人が最も可愛かった。
ただ一人、カメラに応える伊達ちゃん可愛い。
終わり。
初めての無観客開催となった第71回紅白歌合戦ですが、災い転じて福となした面も多々あったように思われます。
ずいぶん好き勝手を書いてしまったので、「そんなこと言うんなら、おまえが歌ってみろ」と言われかねません。
そう言われたら歌う覚悟はできてます。
次回は僕の歌声で大晦日を彩ってみせます。
イレギュラーーー!!
がんばれー(棒)
プロフィール
館長と申します。
ホッピーを飲みながら猫をモフっているときが至福の時だと思いますがそういう状況になったことがありません。世知辛い世の中ですね。
こまかい話は下記に。
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