前略
アマタツの口から「岡谷市」という言葉を聞いたときは、さすがに身に迫る危険を感じました。
の館長です。
◆
ひどい大雨でした。
いや、まだ過去形にはできませんので、引き続き注意していかなければなりませんが……。
というか、もう毎年気をつけていかなきゃいけないのかもしれません。
長野県岡谷市で土石流により母子3人が死亡
心肺停止状態で病院に搬送された3人は、その後死亡が確認されました。
41歳の母親、中学1年の次男、小学2年の三男。
ご冥福をお祈りいたします。
「岡谷市 土石流で母子3人死亡」のニュースへのヤフコメ
■ お盆の団らん襲った土石流、母子3人死亡 突然の別れに言葉失う家族 – Yahoo!ニュース
長野県岡谷市で15日に発生した土石流災害では、同県辰野町の巻渕(まきぶち)友希さん(41)と次男の春樹さん(12)、三男の尚煌(なおき)さん(7)の母子3人が亡くなった。
同日夜、友希さんの義父、政雄さん(68)が苦しい胸中を語った。
「短い人生だったけど、精いっぱい生きてきたと思う」
「こんなことになるんだったら、もっと家族で思い出をつくるような場所に行っておけばよかった」
……この、亡くなった母親・友希さんの義父が語ったコメントに対してヤフコメは非常に辛辣です。
「短い人生だったけど精一杯生きた」 「こんな事になるならもっと思い出作りをしたらよかった」とか、今コメントする内容か?なんかちょっとズレてると思う…
悔やむべき点はそこじゃなく、大雨の中、メディアでもさんざん注意が呼びかけられる中、山のそばの空き家にわざわざ親戚で集まったことでしょ。
亡くなったお母さんは本当にこの集まりを望んでたのかな?そうじゃないなら気の毒すぎる。
ここで義父をどうこう言うの違うかもしれないし、義父がどんな言い方したかはわからないけど【短い人生だったが、精一杯生きたと思う】ってなんで義父に人生語られないけないの?
本当の両親からしたら、そんな言葉でまとめんなよ!ってなると思う。
大事な娘と孫を亡くしてほんとに耐えられないと思う。長男くんが心配だな。 こんな大雨の日に義実家。行きたくなかっただろうな。
こんなことなら思い出作っておけば良かった、、、? 悔やむべきとこは、そこじゃないと思う。
お祖父さんには酷かも知れないけど、思い出作りじゃなくて「今年のお盆は来なくて良いよ」って言う一言の方がよっぽど必要だった。
義父のコメントに?がいっぱい出てきました。
「短い人生だったけど、精いっぱい生きてきたと思う」「思い出作っておけば良かった」ってあなたはそう思っただろうけど、まだまだこれから何十年と生きれたはずの命。 コロナ禍、豪雨の中集まったことを悔やみましょう。 ずれすぎています。
100以上のコメントを見ましたが、ほとんど全部が義父の発言に対する辛辣な意見。
たしかに、僕も最初読んだときは、深い悲しみに沈んでいるであろう遺族の言葉としては、やけに違和感が凄まじいとは思いました。
でも、でも、です。
そこは責めないでおきたいのです。
ひたすら不運だったと、亡くなった方たちを悼むことにとどめておきたいのです。今は。
この一家がどれほどの仲の良さだったのかも分からないですし、こうした発言が当たり前な関係だったのかもしれないですし、お嫁さんである友希さん自身が、年に1回ここに集うことを楽しみにしていたのかもしれない。
それを、友希さんを代弁するがごとく意見するのは、控えておいたほうがいいと思うのです。
もっとも、僕が読んだ範囲では、日ごろ悪名高いヤフコメも今回は誹謗中傷というわけではなく、亡くなった友希さんや子供たちのことを不憫に思うあまりの手厳しい意見、と思えるものが多い印象。
あまりに不幸な災害と、それに対する義父の発言のギャップに、思わず物申してしまった感じがします。
それよりなにより僕としては、1年365日のうちの363日は無事だったのに、たった2日、たった2日間、この家にいただけのことなのに、こんな目に遭ってしまった悲運に、どうにもやりきれない思いでいっぱいです。
「神も仏もご先祖様もない」って思うことがある
そう、1年のうちのたった2日間だけをこの家で過ごしたがために、命を落としてしまった。
しかも、その2日間だけ居た理由が「お墓参り」をするため。
ただ遊びに来たわけでなく、ご先祖様を敬うお墓参りのため。
それでこんな不幸に見舞われるなんて、それこそ神も仏も、ご先祖様もない。
ヤフコメでもこのことに言及する声がありました。
ウチは今年もお盆に帰らなかった。
亡くなった先祖よりも生きてる私達が大事!!!て言って断った。
せっかくお参りしようと帰ってきたのに亡くなるなんて世の中神も仏もないのかと思ってしまう。
お墓参りを予定されていたんですよね。
今回もそうですが、時々、墓参り帰りの車の事故で亡くなる方も見受けられます。
ご先祖様は見守ってくれないのですかね?
うちの母も何年か前に自転車に乗ってお墓参りに行った際、転倒してケガをしてしまい、以降は自転車に乗ることができなくなりました。
そのとき僕は「ご先祖様って僕らを守ってはくれないのか?」と失礼ながら思ったものです。
いや、守るのがご先祖様の役目じゃないというんならそれでもいいんですが、せめて、律儀に墓参りに来た者が事故に遭うというような理不尽からは救ってはもらえないものか……。
母自身は、墓参りが少し遅くなってしまった自分に落ち度があったからバチが当たったのだと言い、決してご先祖様に恨みごとを言うようなことはなかったんですが、それならそれで、ご先祖様たるものが「墓参りが遅い!」と怒ってバチを当てるような狭量な存在でいいのかって話です。
昔から、神も仏もないだろうことや、ご先祖様のご加護などないだろうことなどは薄っすら思ってはいましたが、このときから僕の中で「薄っすら」は「はっきり」に変わりました。
かつて松坂大輔の「自信」が「確信」に変わったように……。
いえ、神や仏やご先祖様を貶める気は毛頭なく、ただ、「 “善行や悪行” と “応報” は別物だ」という思いを強くしたわけです。
とは言っても、お墓参りは欠かさずしてますし、毎日お仏壇に手を合わせています。
たとえ神や仏やご先祖様が無慈悲であろうと、僕が礼を欠くのは違うと思うので……。
不幸な善人もいれば、幸福な悪人もいるからなぁ
プロフィール
館長と申します。
ホッピーを飲みながら猫をモフっているときが至福の時だと思いますがそういう状況になったことがありません。世知辛い世の中ですね。
こまかい話は下記に。
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